酒飲み狂詩曲(地球統一連邦)
「しかし、退屈なものだ。私のような若者はいつまで経っても出世できない。
結局のところ、若者に興味は無いのかもな。上の連中は」
ヴォッカのグラスを片手に愚痴をこぼす女性。他にも、バーには軍人が何人も屯(たむろ)していた。
同席しているホリー・サトウ少佐は聞き役だろうか。
「荒んでるわね、カザロフ中佐」
「…別に。ただ、私は飲みたいだけだ。構わないでくれ」
そう言って、ヴィーカ・カザロフは壜の中の酒をグラスに移す。
「飲みたいだけなら一人で飲めばいいじゃない」
「一人で飲んでも楽しくない」
「もう、私はともかく、フーバーさんはあんまり強くないし、ブリジットは未成年だし。
何か問題が起きたら、イブラヒム大佐から小言を言われるのは私なんだからね?」
「…お前は上官に向かってそういう口を利くのか?」
グラスをテーブルに置きながら、明らかに不機嫌な口調で言うカザロフ。
「それに、酒でも飲んで気晴らししなければ、神経が参ってしまう」
「中佐、2本も飲めば充分でしょう。あまり飲みすぎると、体に良くありません」
料理をつつきながらやり取りを見ていたブリジット・クロフォードが、上官に向かって言う。
「…もう1本だ。まだ酔い足りない」
「酔い潰れても知りませんよ?」
また違う女性の声。
「…フーバー少佐か。帰ったんじゃなかったのか?」
「いつも酔い潰れて床で寝ているような人を置いていったら後が面倒でしょう?
また酔い潰れそうな飲みっぷりだったから、心配になって、ね」
「…余計なお世話だ。限度は弁(わきま)えて飲んでる」
「そんな事言いながらいつも酔い潰れているのは中佐のほうですよ?」
「…あれは偶々だ」
「中佐、かなり酔ってますよ?」
「私はまだ正気だぞ?」
「……」
「……」
…15分後。
「…結局、潰れちゃったわね」
呆れたような口調で、グレーテ・フーバーが言った。
「まったく、送ってあげるほうの事も考えて欲しいわ」
「あの…中佐はいつもこんな感じなんですか?」
「そうね。後先考えないで飲むだけ飲んで、気付いたら潰れてるのよ」
クロフォードの問いに答えつつ、ワインのボトルに手を伸ばす。
「…サトウ少佐、まだ飲む気ですか?」
「いいじゃない、減るもんじゃ無いんだから」
とんでもない発言がサトウの口から発せられる。
「…酔ってますね」
「…カザロフ中佐に付き合って、かなり飲んでたみたいですね。
もう一人潰れる前に帰りましょうか?」
「…そうしましょう」
結局最後まで素面だったフーバーとクロフォードは、酒に呑まれた2人を連れて、宿舎への帰途についた。
Fin.
あとがき
書きながら何か変だ何か変だ何か変だ…とか思いながら書ききってしまったり。
読めば読むほどに文章がおかしい気がするのだが、直すだけの気力が残ってない…。
で、公開を強行。大丈夫か?
…というかその前に、日本語からやり直そうかしら自分(笑)。
2chあたりのカザロフ党に火炎瓶投げられそうで恐い…。
2005/10/15 のー天気
2006/11/18 追記:
よーく読み返したらとんでもない誤植が発覚したので修正しました。
酔い潰れてるはずの人が酔い潰れてる人を運んでました(汗)。
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